扁桃肥大、鼠径ヘルニア…夏休み“子に受けさせたい”治療

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

■そけいヘルニアや近視進行抑制の点眼も

「飛び出した」という意味を持つ「そけいヘルニア」は、0~15歳の子供と、40歳以上に発症しやすい。太ももや足の付け根のそけい部に、しこりのような膨らみや腫れが生じ、こぶし程度の大きさになると痛みが伴う。

 放っておくと、最悪、飛び出している臓器が腐る「ヘルニア嵌頓」になる。女児の場合は腸でなく、卵巣が脱出する危険もあるという。6000例のそけいヘルニア手術をこなした外科医で「薬師台おはなぽっぽクリニック」(東京・町田市)の野口泰芳院長が言う。

「子供のそけいヘルニアは原因が先天性のもので、根治治療は手術以外にありません。男女の比率は男の子が8割ぐらいでしょうか」

 子供の手術は局所麻酔して2~3センチ切開脱出した部分を根元でしばり切除する「ポッツ法」が一般的だ。手術時間は15~40分で、日帰り手術が可能だ。手術費用の目安は、3割負担で3万~5万円だ。

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