もちろん、すべての患者が降圧剤を中止できるわけではない。
2001年の学術誌「アメリカン・ジャーナル・オブ・ハイパーテンション」によると、多くの国際データを解析した結果として、「高血圧の患者の42%は、降圧剤を中止しても、その後少なくとも1年間は正常の血圧が持続したと報告」している。
ということは、半分以上の患者は、血圧の薬を中止することで急激に血圧が上がったり、結局はまた血圧が悪化するような問題が生じているのだ。
それでは、どのような人なら安全に降圧剤を中止できるのだろうか?
「これまでの多くの研究報告と、私自身の経験的なデータを基にした薬のやめ方があります。まずは本態性高血圧の患者さんで、薬をやめられる人の条件です。通常2年以上の治療を行っている人で、3カ月間1種類の薬の最小用量を飲み続け、上の血圧が130mmHg未満を維持していれば、薬を中止できる可能性が高くなります」
良医が警告 やめてはいけないクスリ