がん治療のために仕事を辞めてしまった人が、新たに就職活動を行うケースも多い。病院内で、社会福祉士、社会保険労務士とともに、ハローワークを頼れる意味は非常に大きい。
「患者さんは大丈夫だと思っていても、立ち仕事が多い、手先を器用に動かすことが求められるなど、患者さんの現状の体力、抗がん剤などの影響から避けたほうがいい仕事もあります。そのアドバイスなどもします」
■相談支援センターが頼りになる
こう話す宮田さんが、加藤医師とともに強調するのは「混乱時に決断しない」「専門家に相談する」の2点だ。
「いまは、がんであっても入院期間が短く、抗がん剤は外来が基本。これまで通りの生活を送りつつ、がん治療を受けるのが最近の主流です。繰り返しになりますが、がんを宣告され、パニック状態になっているときに、仕事に対する決断は下すべきではない」(加藤医師)