気象予報士の医師が教える“病気予報”

生命の危険も イベント中のゲリラ豪雨での“低体温症対策”

(C)日刊ゲンダイ

 猛暑でしばしば遭遇するのがゲリラ豪雨です。「ゲリラ豪雨」は、正式な気象用語ではないのですが、突然の局所的大雨として広く認知されています。

 ゲリラ豪雨で注意すべき病気のひとつは、「低体温症」です。傘を持っていなければもちろん、傘を差していてもびしょ濡れになってしまうことがよくあります。気温が高ければ大丈夫ですが、ゲリラ豪雨の際には、上空の寒気が吹き下ろしてくることも多く、風にさらされると寒さを感じます。濡れた体から気化熱が奪われ、体温が下がってしまうのです。

 体内の熱産生が追いつかず低体温が続くと、寒けがして手足が震え、思考力や判断力が低下して意識がもうろうとするなど、生命の危険があります。

 対策は、天気予報に注意することが第一です。天気の急変に遭遇しそうな場合には、雨具とタオルを準備しておきましょう。タオルを首に巻くと保温効果で低体温症を予防できます。夏は野外イベントが多いので、しっかりとゲリラ豪雨対策をしておきましょう。