良医が警告 やめてはいけないクスリ

痛風の薬をやめる危険 真に怖いのは脳心血管疾患と腎不全

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「これがいちばんヤバイ 痛風の薬も本当は飲み続けてはいけない」

 こんな週刊誌の見出しに惹きつけられた人は多いだろう。記事では、尿酸生成抑制剤(フェブリク、ザイロリック、ウリアデック、トピロリックなど)の副作用(体中の皮膚がむける、アナフィラキシー、薬の飲み合わせによっては、腎臓や肝臓を痛めるなど)に触れ、「痛風の激痛を取るか、重篤な副作用を取るか、究極の選択を迫られる」としている。

 しかし、尿酸生成抑制剤を服用する目的は、痛風発作を抑えることだけではない。この疾患を長年取材する医療ジャーナリストは「痛風発作はつらいが死なない。主な目的は別のところにある」と指摘している。

 認定痛風医である「両国東口クリニック」大山博司理事長が言う。

「着目すべきは命に関わる合併症のリスクです。尿酸値が高いまま放置すると、脳心血管疾患のリスクが高くなり、総死亡が増える。また、尿酸の結晶が腎臓に沈着し、腎機能を低下させ、腎不全に至り、人工透析や腎移植が必要なところまで悪化する人もいます」

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