心筋梗塞や脳梗塞の予防のために使われるのが抗凝固剤の「ワーファリン」だ。血液をサラサラにする薬といわれていて、血液凝固因子の合成に関わるビタミンKの働きを抑えることで、血を固まりにくくして血栓ができるのを防ぐ。
高齢化で増加している心房細動の患者にも、心原性脳梗塞を予防するために抗凝固剤がよく処方される。心房細動は心臓が細かく不規則に収縮を繰り返す病気で、血流が悪くなるため血栓ができやすくなる。血栓が移動して脳の血管で詰まると脳梗塞を引き起こす。
ただ、出血しやすくなる副作用があり、「脳出血や消化管出血で重症になる高齢者が多い」などと報道されている。しかし、だからといって服用を中止すれば、患者のマイナスが大きいという。
全国の国公私立大学医学部の非常勤講師を務める「武蔵国分寺公園クリニック」の名郷直樹院長は言う。
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