気象予報士の医師が教える“病気予報”

低気圧と頭痛の関係 4000万人が悩み年間2880億円損失!?

 太平洋高気圧に覆われて安定した晴天の後に、低気圧が通過して天気が崩れることがあります。通常、われわれは低気圧を肌で感じることはできませんが、無意識に耳の奥のセンサーでキャッチして自律神経を働かせてバランスを保っているといわれています。

 じつは低気圧になると、体がわずかながら膨張したり、血管が拡張したりします。

 頭の中の血管が拡張すると、頭痛を感じる人がたくさんいます。中には、天気が下り坂であることを頭痛でいち早くキャッチできる人もいるくらいです。

 頭痛で悩んでいる人は日本全国に4000万人以上いるといわれています。「緊張型頭痛」が最も多く、次が「片頭痛」です。頭痛のために作業効率が下がることで、経済的損失が毎年2880億円にものぼると試算されています。頭痛で困っている方は、ぜひ一度、頭痛外来に相談してみてはいかがでしょうか。