寝苦しい真夏の夜をスッキリ乗り切る

マイナス要因てんこ盛り 「夜のアイス」が慢性疲労を招く

夜のカラダには「甘い」と「冷たい」はNG(C)日刊ゲンダイ

 それでも、睡眠中には成長ホルモンが分泌され、余分に摂取された糖分を代謝する働きがあります。ところが、アイスが「冷たい」ことによって、睡眠中の代謝が妨げられてしまいます。

 成長ホルモンの分泌は、睡眠の深さによって決まります。深く眠るには、内臓の温度=深部体温が高い状態から、急激に下がることが必要です。冷たいアイスを食べると、内臓が直接冷やされます。これは生命にとって“危機状態”なので、体は鳥肌を使って熱を閉じ込め、内臓の温度を上昇させようとします。この作用によって深い睡眠が得られなくなり、同時に成長ホルモンの分泌も減ってしまうのです。疲労はとれず、体重だけ増えるという最悪な睡眠といえます。

 夜中に甘いものを食べたくなるのは誰にでも起こる作用ですが、普段からぐっすりと深い眠りがつくられている人は、「食べないでいられる」ことが明らかになっています。アイスを無理にガマンするよりは、根本的な対策として普段の睡眠の質を高め、悪い習慣を断ち切りましょう。

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