独白 愉快な“病人”たち

始まりはK-1時代 角田信朗さんは過食症に10年悩んだ

現在はボデイービルダーとして活躍(C)日刊ゲンダイ

 私が陥った「過食嘔吐」は、嘔吐するときがある種の快感なんです。その快感を味わうために過食していました。苦しくなるまでひたすら食べて、それを一気に吐き出すことで心の苦しみも一緒に出ていくような感覚に酔っていたんです。

「このままじゃいかんぞ」と思い始めたのは、40歳になって血糖値が上昇してきたころです。医者には行かず、まず手始めに、夜に糖分や炭水化物を取らないようにしました。すると血糖値が徐々に下がっていったんです。過食も自力でなんとか食い止め、さらに、1年ほど前から始めたボディービルのために、完全な食事管理をするようになったら、見事に健康体になりました。

 ボディービルに出合う前は、東日本大震災があって、K-1がなくなって、ホームだと思っていた大阪に帰ったらアウェー感満載で、また過食嘔吐に傾きかけていました。そんな自分をボディービルが救ってくれたんです。

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