脂っぽいものを食べると、胃けいれんを起こす。そう思っていると「胆石症」の発見を見逃すので要注意だ。
「食後、決まって2時間くらいの間に、みぞおちから右脇腹にかけて激しい痛みが表れる。そして、数時間内に痛みが治まる」というのは、胆石症発作の典型的な症状。「虎の門病院」消化器内科(肝・胆・膵)の今村綱男部長が言う。
「胆石発作は、脂肪分の消化吸収を助ける胆汁を一時的に貯蔵・濃縮しておく胆のうの中に結石(胆石)ができることで起こります。食べ物が十二指腸に送られてくると、胆のうは収縮して胆汁を出します。そのとき、胆のうの出口に結石が詰まることで激しい腹痛が起こるのです」
しばらくして、胆のうの収縮がゆるむと、詰まった石が外れて発作の痛みも自然と治まるという。ちなみに胆石の主成分は、胆汁の中に含まれるコレステロールなどが結晶化したものだ。
これで痛みを取り除く