寝苦しい真夏の夜をスッキリ乗り切る

「足のむくみ」がいびきや無呼吸の原因になる

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 暑い夏の季節には、体は負担を減らすためにリラックスする副交感神経の働きが高まります。これは“生存戦略”として重要な作用なのですが、行き過ぎてしまうと弊害が起こることもあります。それが「手足のむくみ」です。

 人間の体は70%程度が水分でできているという話を聞いたことがあると思います。人間はこの水分を汗か尿で排泄しています。体の調子を整えるには、「水分を排泄して摂取する」という循環をうまく機能させられるかが決め手になります。

 夏になると自然に発汗量が増えるので、尿よりも汗で排泄する割合が多くなります。しかし、エアコンが効いた室内に居続けるなどすると、発汗が妨げられて排泄量が低下します。重力によって、体の中の水分は足元にたまるので、汗での排泄が足りなくなると、靴下の痕がつくなど足がむくんできます。

 足がむくむと血流が悪くなるので、末端が冷えやすくなり、筋肉が冷えると足をつりやすくなります。また、足のむくみがいびきや睡眠時無呼吸症候群の原因になるケースもあります。昼間、足元にためられた水分は、夜眠るときに体を横たえると、徐々に頭側に移動していきます。そして、水分が首周囲に差し掛かったときに首がむくんで太くなり、気道が圧迫されて細くなります。これによって、いびきや無呼吸が引き起こされるのです。

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