「ブロッコリー」が注目されている。千葉大社会精神保健教育研究センターの研究によると、ブロッコリーなどの野菜に含まれる「スルフォラファン(SFN)」を注射したマウスは、ストレスを与えても、うつ病の発症を抑えられたというのだ。
「緑黄色野菜に含まれるSFNは、特にブロッコリーに凝縮されています。年中手に入る野菜なので、継続して食べることで効果も認められるでしょう。老化や認知症の予防にも効果があり、脳にも良いといわれています」(横浜創英大名誉教授・則岡孝子氏=栄養学)
米国のイリノイ大の研究グループの報告などでも明らかで、年を取るとアルツハイマー病や統合失調症などを引き起こす「酸化ストレス」が発生しやすくなるが、ブロッコリーを食べることで抗酸化作用が働き、これを抑えられるそうだ。
がん予防効果も抜群という。
「解毒作用が強く、体内の毒素を排出してくれるのです。そのため、がんで入院中の患者さんの食事には、サラダやおひたしとして1日1品はブロッコリーを入れていると聞きます」(則岡孝子氏)
また、ブロッコリーの種を発芽させたブロッコリースプラウトに含まれた「スルフォラファン」は、成熟したブロッコリーの10~20倍。抗酸化作用が長持ちするため、3日に1回の摂取でも効果が期待できるから、オススメだ。
またブロッコリーというと農薬を気にする消費者も多いが、「国産のブロッコリーなら気にする必要はありません。調理もゆでるのが基本ですからね」(則岡孝子氏)という。1日1品なら、続けられそうだ。