これで痛みを取り除く

【痛風】発作があるうちに尿酸値を下げると痛みが長引く

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 痛風発作の痛みを取るには、非ステロイド性抗炎症薬(エヌセイズ)を短期間に大量に服用する。腎機能が悪かったり、喘息がある場合には、副作用で悪化させる恐れがあるのでステロイド内服薬を使う。

「エヌセイズの服用の仕方は、1日3回までで3時間ごとに1回(6時間以内に3回)飲みます。痛みは、その日のうちにかなり抑えられ、多くは2~3日以内でほとんど消えます」

 しかし、尿酸値が高い高尿酸血症のままだと再発する。尿酸値が「9(㎎/dl)台」だと5年以内に痛風発作を起こすリスクは60%、「8(同)台」だと30%、「7(同)台」では10%とされる。高尿酸血症の治療は尿酸降下薬を服用(1日1~2回飲む)して、尿酸値「6(同)以下」を目指す。ただし、治療を始めるのは痛風発作が十分に治まってからだ。

「尿酸の結晶は、家の屋根に積もった雪にたとえることができます。急激に溶かしてしまうと、積もっている雪がドッと落ちてきてケガをしてしまいます。それと同じように、痛風発作があるうちに急激に尿酸値を下げると、痛みが治まらず長引いてしまうのです」

 そのため、尿酸降下薬の服用は少ない量から開始し、徐々に増やしながら、3~6カ月かけて維持量を決定するのがポイントになる。尿酸値を「6(同)以下」に上手にコントロールできていれば、痛風発作の再発はなく、その他の合併症(腎障害、痛風結節、尿路結石)も防げるという。

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