寝苦しい真夏の夜をスッキリ乗り切る

夏のカラダをサポート 中国茶&ハーブティーの意外な効果

就寝1時間前に飲むのがベスト
就寝1時間前に飲むのがベスト(C)日刊ゲンダイ

 蒸し暑くて眠れないとき、何か手っ取り早く眠れる飲み物はないものか……。そんなことを考える人は少なくないはずです。

 かといって、睡眠薬は飲みたくないし、アルコールでは途中で目覚めて二日酔いになるから習慣にはしたくない。そんなときは、中国茶の「蓮子芯茶」という選択肢があります。

 ぐっすり眠るには、内臓の温度=深部体温が下がることが条件です。この深部体温が高い状態は、漢方の分野では「心火」という状態に該当します。この心火を鎮め、精神活動を安定させる効能を持つのが蓮子芯茶です。文字通り蓮の芽をお茶にして飲むもので、中国茶を取り扱う店舗やネットショップで購入できます。蓮子芯茶3グラムにお湯200㏄を入れて抽出するのですが、とても苦いので濃さはお好みで試してみるといいでしょう。

 ハーブティーにも睡眠を促進する作用があるものがいくつかあります。自律神経の乱れに対する「ラベンダー」や、胃腸の調子を整える「カモミール」などは、寝つきが悪いときに飲むお茶として親しまれています。「セントジョーンズワート(和名・セイヨウオトギリソウ)」は、古くからセロトニン濃度が増えることによる抗うつ効果が注目され、最近は不眠時に飲むという人が増えています。

 これらのお茶で、夏の寝苦しさをサポートするときには、飲むタイミングに注意しましょう。温かい飲み物を飲むと、いったん深部体温が上がるので、就寝直前よりも1時間ぐらい前に飲むと、より寝つきを促しやすくなります。

 また、どのお茶にも共通しますが、最初に飲んだ日には、あまり効果を感じられないケースがあります。ただ、そこでやめずに3~4日飲み続けていると、自然に眠気が促される感じが表れ始めます。

 人間の体は、調子が良いときに睡眠を促進するほど“睡眠をとる力”がつき、睡眠のトラブルが起こりにくくなります。眠れなくなったときに、お茶などの飲み物に頼るのではなく、体そのものの“眠る力”をつくっていくという姿勢で飲んでみてください。

 自分に合った飲み物をあらかじめ見つけておき、熱帯夜の季節の定番として常備しておくのもいいでしょう。