これで痛みを取り除く

【関節リウマチ】朝の手のこわばりを感じたら即薬物治療

 治療のベースとなるのは、原因である免疫異常に作用して進行を抑える「抗リウマチ薬」。合成薬とバイオ薬(生物学的製剤)とがあるが、第1選択薬は「メトトレキサート」を中心とした合成薬(内服薬)だ。ただし、一般に効果が出るまでに1カ月から半年くらいかかるので、非ステロイド性抗炎症薬やステロイド薬を併用しながら腫れや痛みを取り除く。

「合成薬を使って効果が不十分な場合には、バイオ薬を加えます。この薬は皮下注射か点滴になりますが、自己注射が可能なので必ずしも外来で受ける必要はありません」

 治療効果を見るポイントは3つ。「関節の痛みがない」「血液検査による炎症反応が正常」「画像診断で骨の破壊の進行が止まっている」。このすべてがクリアできていれば、寛解(炎症が落ち着き進行が抑えられている)と考えていいという。

「いまのところ関節リウマチの根治はできません。しかし、抗リウマチ薬は合成薬もバイオ薬もたくさんの種類があるので、それを組み合わせることでほとんどの患者さんは骨の破壊の進行を抑えることができます」

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