死を招く病気は秋に発症する

高温注意報と食中毒 5度以下で保存されていない生魚は危険

 高温が続く時期に注意すべき病気のひとつが食中毒です。多くの食中毒菌は、気温25度以上の環境で発育が盛んとなり、30~40度で最も活発に繁殖するからです。

 食中毒のうち、夏に多いのは、「腸炎ビブリオ」「病原性大腸菌」「黄色ブドウ球菌」などの細菌性食中毒です。細菌は、汚染された食べ物や汚れた手、まな板などを介して経口で体内に侵入し増殖します。

 通常、摂取後数時間から数日以内に相当量の菌数に達すると、下痢や嘔吐などの症状が出現します。下痢や嘔吐が続くと、脱水となり体内の電解質バランスが崩れるので、重症の場合、生命の危険があります。とくに夏は普段から汗をかき、すでに脱水気味なので危険です。速やかに医療機関を受診して点滴等の治療を受ける必要があるでしょう。

 予防対策としては、火が十分通っていない肉や4~5度以下の低温で保存されていない生の魚介類は食べないこと。調理する時と食べる時には手洗いを励行することなどが重要です。