幸いなことに、雑草の花粉は飛翔距離が長くありません。せいぜい数十メートルまでです。スギやヒノキの花粉は山肌の上昇気流に乗って、上空1000メートル以上に達し、風に運ばれて数十キロから100キロ以上も飛翔します。しかし、雑草は背が低いため、地面を這う風に運ばれるのみで、あまり遠くまでは飛んで行けないのです。
ですから、雑草が茂っている場所から100メートルも離れれば、大きな被害を受けずに済むはずです。
雑草による花粉症は、「口腔アレルギー症候群(OAS)」と呼ばれる合併症を引き起こすことがあります。果物や生野菜を食べたときに、口の中や舌がかゆくなる、喉がイガイガするなどの症状のことです。実は雑草の花粉が持っているアレルゲンと、果物や野菜のタンパク質の構造が似ていることがあります。そのため、口の中でアレルギー反応が生じてしまうのです。
死を招く病気は秋に発症する