Dr.中川のみんなで越えるがんの壁

胆のうがんの渡瀬恒彦さん 第一選択の手術を受けない事情

渡瀬恒彦さんは主演ドラマ最新作撮影を降板(提供写真)

■早期なら5年生存率63%

 胆のうのみを摘出するステージ1でも、5年生存率は63%。ほかの臓器に転移するステージ4だと7・9%に低下するので、なるべく早期に手術を受けるのが胆のうがん治療のカギです。

 ところが、女性セブンによれば、渡瀬さんは手術を受けず、短期の入院や通院で抗がん剤と放射線の治療を受けているとされます。昨年12月に現場復帰してからは、ドラマ撮影などをされているようですから、仮に手術できない状態だったとすれば、仕事を続けると判断されたことで、仕事に穴をあける心配がない治療として、後述するような放射線中心の治療を選択されたのでしょう。

 もうひとつは健康管理です。大好きだった酒をキッパリと断ち、栄養ある食事を心掛けて、体を冷やさないよう冷たいものを避け、服を多めに羽織っているというのは、体の免疫力を高めるためでしょうか。

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中川恵一

1960年生まれ。東大医学部医学科卒業。同院緩和ケア診療部長を兼務。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。