従来薬と異なる作用機序 新薬登場でてんかん治療が変わる

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 大澤医師によれば、てんかん発作には、本来の発作に加えて「偽発作」もある。また、「発作=てんかん」ではなく、てんかんにはさまざまなタイプがあり、その中にも脳内の異常な波で2次的に起こっている発作もある。

 だから、さまざまな検査が必要なわけだが、そもそも、てんかんとは気づきにくい発作もある。「単純部分発作」と呼ばれるもので、まずは感覚器の異常が表れる。

「光が見える、目がかすむ、音・声・メロディーが聞こえる、不快なにおいがする、体の一部がちくちくする、しびれなどがあります」

 次に、自律神経の症状だ。動悸、発汗、皮膚の紅潮もしくは顔面蒼白、発熱、寒け、頭痛、吐き気などが見られる。そして、運動機能の症状が出る。手足や顔がつっぱる、ねじれる、腕や足の一部がけいれんするなど。いずれも患者は意識があり、発作中の症状を覚えている。これらを念頭に、正しい診断に基づいて発作を抑えなくてはならない。

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