お盆を過ぎた8月下旬から9月の初めにかけては、夏の間にボロボロになった胃腸に悩む患者さんがグッと増えます。夏の胃腸の疲れは、秋口に出てくるからです。“食欲の秋”を迎えるためには、いまこそ胃腸を整えておかなければなりません。
胃が重い、胃がむかむかする、食欲がない、下痢、腹痛……。そもそも、どうして夏に胃腸の調子が崩れやすくなるのかを説明します。
その要因のひとつが「お盆ストレス」です。米国の心理学者であるホームズとレイの2人は、人生に起こるさまざまな出来事の「ストレス度」を数値を用いて評価しています。「配偶者の死」を100とすると、「離婚」は73、「夫婦の別居」は65、「退職」は45……といった具合です。その中の「長期休暇」は13で、「法律違反」の11よりも高い数値になっています。実は夏休みはストレスのもとなのです。
お盆休みは多くの人が家族揃ってぞろぞろと実家に帰省します。迎える方はお世話が大変ですし、出向く方も義理の親や親戚に気を使うなんてケースも多いでしょう。行き帰りは帰省ラッシュに見舞われ、休みが終わったらみんなグッタリ……。思い当たる人は多いはずです。
夏バテ胃腸は秋口に立て直せ