手治療の専門家 ばね指・腱鞘炎は仕事しながらでも治せる

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 腱は手足の骨と骨の周りの筋肉をつなぐ組織で、腱鞘は、その文字に使われている「鞘」のように腱を包み込み、手足の関節をスムーズに曲げ伸ばしする役割を持っている。ここに炎症が起こるのが腱鞘炎だ。
「腱鞘炎は鞘が細くなることが原因といわれてきましたが、加えて腱のむくみが大きな原因になることが最近明らかになりました」

■パソコンを使っても大丈夫

 むくみは、手・指の使いすぎ、気圧の変化などが関係するとみられている。一般サラリーマンでは、どちらかというと前者の影響が強い。そのため、「パソコンを使わない。安静に」と医療機関で指示されがちだが、それでは仕事にならない。

「すぐに症状を取りたい患者さんには、注射を提案します。腱の中に直接、0.5㏄ほどの微量のステロイド薬と麻酔薬を注入し、むくみを取ります。コンサートを目前に控え、練習を休めないピアニストにも行っており、即効性が高い治療法です」

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