病院は本日も大騒ぎ

貧困から逃れるために入院する人々

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 昨年、定年を迎えました。それでも病院の要請で、今は一看護師として同病院に勤務しているワカコです。

 医療費の高騰が社会問題になっている今、入院できるのはお金持ちというイメージを持つ人もいらっしゃると思いますが、必ずしもそうではありません。貧しさのあまり、病院に逃げ込んでくる人たちもいます。

 私の病院の隔離病棟に、50代の男性結核患者が入院してきました。

 結核の患者は「結核医療費助成」(感染症法第37条の2)の対象で、所轄の保健所に申請すると医療費の100分の95が助成されます。

■「入院勧告」は治療費が無料に

 一方、同じ結核医療費助成でも、肺結核や肺外結核に該当し、かつ蔓延させる恐れがある人は「入院勧告」が出されます。その患者の医療費は、各種医療保険を適用された医療費の自己負担額が公費負担となります。要するにタダになるのです。

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