身近な薬の落とし穴

ステロイド外用剤は長期使用で思わぬ症状を引き起こす

 あせもや虫さされによって、皮膚のかゆみ、赤み、湿疹などの症状が起こることがあります。そんな時、「ステロイド」(合成副腎皮質ホルモン)が含まれた塗り薬が効果を発揮します。

 市販されている「フルコートf」のように、ステロイドであるフルオシノロンアセトニドと、抗生物質であるフラジオマイシンが入った軟こう薬がよく使用されています。

 ステロイドは炎症を抑える成分で、赤み、腫れ、かゆみを改善します。ステロイドは皮膚からも吸収され、全身に少なからず作用します。抗生物質は患部が化膿しないように細菌の増殖を防ぎます。効果も高く、よく使用される塗り薬です。

 しかし、長期間の使用は避けたほうがいいでしょう。ステロイドは、長期で使っていると、緑内障や白内障、糖尿病、高血圧、脂質異常症など多くの副作用を起こす危険があります。また、それ以外にも思わぬ症状を引き起こすケースもあるのです。

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中尾隆明

1985年、愛媛県生まれ。愛媛県立南宇和高等学校を経て岡山大学薬学部を卒業。2008年からこやま薬局(岡山県)で管理薬剤師を務め、現在は企画運営部主任として各店舗のマネジメントを行っている。8月に著書「看護の現場ですぐに役立つ くすりの基本」(秀和システム)を発売。