これで痛みを取り除く

【歯周病】歯みがき粉の効能に過度な期待は禁物

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「歯周炎に移行すると、歯肉が化膿性の腫れを繰り返したり、歯肉が下がって歯がグラついてきたりします。こうなると、歯肉を押したり、物を食べて歯が揺れたときに歯肉に鈍い痛みを感じることがあります」

 炎症が歯の根っこの方まで及ぶと、自発痛や噛むと痛い「咬合(こうごう)痛」の原因になるという。いずれにしても、歯肉に少しでも痛みを感じるようなら歯周病が相当進行していると思った方がいい。

「歯周病で痛みがある場合、歯周ポケットにジェル状の抗菌薬を注入する治療を行うこともあります。しかし、これはあくまで対症療法にすぎません。歯周病の治療の基本は、歯科によるスケーリング(歯石除去)や定期検診での口腔衛生指導と、家庭での毎日のブラッシングによるプラーク除去になります」

 歯肉炎の状態なら数日で改善することがあるが、歯周炎になっていると進行を止めることが治療の目的になる。歯肉を切開して歯周ポケットを掃除しやすいようにしたり、最近では歯槽骨の再生治療も行われている。ただ、効果は骨の欠損形態によって違ってくるという。

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