夏場から胃の不調に悩み、医療機関で胃カメラ検査を受けたのに異常なし。しかし、実は「機能性ディスペプシア」という病気だったというケースを前回、紹介しました。これと同じようなケースが他にもあります。
夏を過ぎたあたりから、すぐに下痢してしまう。頻繁にお腹が痛くなる。重い感じが続いている。医療機関で大腸内視鏡検査を受けたのに異常は見当たらず、医師は「問題ない」とあっさり……。こんな人は「過敏性腸症候群」かもしれません。この病気は、内視鏡で目に見える異常がないのに、下痢、腹痛、お腹のゴロゴロ(腹鳴)、ガスが増える、お腹が張るといった症状が表れます。日本では13・1%がこの病気を持っているという報告もあります。
過敏性腸症候群は、機能性ディスペプシアと同じくストレスやトラウマが発症や悪化に関わっています。高学歴、高収入、社会的地位の高い人に多いのも、ストレスや緊張が関係していることの証しでしょう。夏休み期間中に大きなストレスを受けたり、つらい記憶を思い出してしまった人が発症したり、悪化するケースも考えられるのです。
夏バテ胃腸は秋口に立て直せ