前回、8月中旬に2泊3日のスケジュールでベトナムを訪問し、現地の病院や医療体制を視察してきたお話をしました。
その際、現在のベトナムは、社会基盤も医療環境も30~40年前の日本を見ているかのような印象を受けました。
心臓手術は、冠動脈バイパス手術や弁置換術など一通りのことが行われていますが、やはりレベルはまだ低いと言わざるをえません。手術のスピードをできるだけ速めたり、処理をしっかり丁寧に行ったり、できるだけ長持ちするように工夫するなど、手術の「質」を高めて患者さんのQOLを高めようといった発想は二の次で、「とにかく手術して、その場の命が助かればいい」という考え方が主流です。
これは、かつての日本も同じでした。これでは、どうしても手術後に再びトラブルを起こすケースが多くなります。そのため、要人や富裕層は外国で手術を受けたがっているのが現状なのです。
天皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」