夏バテ胃腸は秋口に立て直せ

感染症が治っても不調を引きずる

(C)日刊ゲンダイ

 最近は、重症の感染後機能性ディスペプシアに対し、幹細胞移植を行うと改善することがマウスの実験で証明されました。今後、新しい治療法の開発が期待されます。

 夏場にお腹にくるような風邪をひき、胃腸炎も治ったはずなのに、今もずっと胃腸の調子がすぐれない人は、感染後機能性ディスペプシアかもしれません。消化器の専門医に感染後機能性ディスペプシアの可能性も考慮してもらえるよう相談して、適切な対処をしてもらってください。

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江田証

江田証

1971年、栃木県生まれ。自治医科大学大学院医学研究科卒。日本消化器病学会奨励賞受賞。日本消化器内視鏡学会専門医。日本ヘリコバクター学会認定ピロリ菌感染認定医。ピロリ菌感染胃粘膜において、胃がん発生に重要な役割を果たしているCDX2遺伝子が発現していることを世界で初めて米国消化器病学会で発表した。著書多数。