マンモ検診を受けた人には、「異常所見なし」「要精密検査」のいずれかが書面で通知されるケースがほとんどです。「要精密検査」は、乳がんかどうかはともかく異常が認められ、より詳しい検査が必要という意味で、他意はありません。
しかし、「異常所見なし」には、「読影の結果として異常がなかった」というケースと、「異常があるかどうか読影できなかった(読影不能)」ケースがあるのです。
マンモはX線で撮影する画像装置で、撮影された画像にがんがあると、白く写ります。脂肪が多い「脂肪性乳房」は、乳房が黒く写るため、色の違いからがんを見つけやすい。ところが、乳腺が密集しているタイプの「高濃度乳腺(デンスブレスト)」の乳房は、がんと同じように白く写るため、がんを見つけにくいのです。
脂肪と乳腺の散らばりから、「脂肪性」「乳腺散在」「不均一高濃度乳腺」「高濃度乳腺」の4つに分類。前の2つはマンモでがんを見つけやすく、後の2つはがんを見つけられなかったり、読影不能になったりする恐れがあるのです。
Dr.中川のみんなで越えるがんの壁