同院は、もともとは旧国鉄の職員や家族を対象とした「鉄道病院」として開院した経緯がある。昔は、業務災害により不幸にして腕や足を切断する職員も少なくなかった。そのため同センターは、伝統的に専門性の高い義肢装具の診療とリハビリテーションを提供してきた。一般病院になったいまも国内有数の実績を誇る。同センターの田中清和部長が言う。
「下肢切断では、労災事故をふくめた外傷の割合が減少する一方で、近年増えているのは、糖尿病性壊疽や、閉塞性動脈硬化症の悪化で下肢を切断する高齢の患者さまです」
外来受診の9割以上は他院からの紹介だが、その半数以上は血管障害で足を失った患者だという。
義肢(義手、義足)といっても種類が多く、値段もピンキリ。義足の場合、切断レベルによっても診療で必要とされる技術が異なる。同外来は、ほとんどの義肢に対応できる数少ない施設だ。
有名病院 この診療科のイチ押し治療
【義肢・装具外来】下肢切断の半数以上は血管障害で足を失った人
JR東京総合病院・リハビリテーションセンター(東京都渋谷区)