有名病院 この診療科のイチ押し治療

【義肢・装具外来】下肢切断の半数以上は血管障害で足を失った人

右は田中清和部長(提供写真)

 若い患者であれば可動能力や耐久性の高いものが勧められるが、スポーツ用の義肢は全額自費になる。基本的に同外来が対象としているのは、日常生活に必要な更生用義肢や仕事で用いる作業用義肢だ。

 義肢製作の流れはこうだ。切断・抜糸後、2~4週間の間に入院し、切断部分を包帯やシリコーンでしめる「断端訓練」を行いながら、仮義肢を作り、装着歩行訓練を行って日常生活動作獲得の後、退院となる。その後に、外来で本義肢を作り、外来で1~6カ月おきにメンテナンスを行っていく。

 同外来は労災保険が支給する「筋電義手」の評価・訓練医療機関でもある。これは残った腕の筋肉の電気信号をひろって、手を握る・開く機能を代替する最新型の電動義手。扱っている施設は全国でも数少ないという。

「紹介状があれば、いま使っている義肢・装具に違和感があるような患者さまの相談に応じることも可能です。特に膝より上の義足や義手を得意とするので、困っているのであれば、きっとお役に立てると思います」

3 / 4 ページ