これで痛みを取り除く

立ち仕事の多い人が発症 「下肢静脈瘤」の根治治療は3つ

 立ち仕事の多い人が発症しやすい「下肢静脈瘤(りゅう)」。足の静脈の血液の逆流を防ぐ弁が壊れ、足の血管がボコボコと浮き上がる。足に「だるさ」「むくみ」「痛み」「かゆみ」「こむら返り」など、さまざまな症状が表れる。ふくらはぎの血管に炎症が起こり、赤く腫れて痛い「血栓性静脈炎」を合併することも少なくない。

 治療の基本は、圧のかかった弾性ストッキング(弱圧~中圧まである)をはく「圧迫療法」。圧迫によって静脈拡張を予防し、血液の逆流を減少させる。国際医療福祉大学三田病院・血管外科部長の小櫃(おびつ)由樹生教授が言う。

「軽症であれば、日中に弾性ストッキングをはくだけでも症状は改善します。静脈炎を合併した場合には、消炎鎮痛剤(内服、シップ、軟こう)を併用して治します。ただし、静脈炎は繰り返すことが多く、頻発するようなら手術や血管内治療による根治療法の対象になります」

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