再発予防も含め、コレステロール低下剤でLDLを厳格にコントロールする場合は、循環器の専門医を選ぶのが最低条件です。さらに、経験年数やキャリアをチェックし、病気や薬に対する知識があるかどうかも確認しましょう。そして何より、自分が納得できるような対応をしてくれているかどうかが重要です。
冠動脈の疾患による突然死を防ぐには、LDLだけでなく血糖をきちんとコントロールすることも大切です。空腹時血糖値「110㎎/dl未満」、HbA1c「6.0%未満」が基準値になります。
血糖が高い状態が続くと、血管に負担がかかって動脈硬化が進みます。また、血液中の糖分が増えるとコレステロール値がそれほど高くない人でもプラークができやすくなるケースもあるのです。
日本では、2000年を境にコレステロール値と血糖値が高い人の割合が急速に増えています。1945年の終戦前後に生まれた人たちは、戦後の食生活や生活習慣の変化によって、体質も高コレステロールと高血糖に傾きました。00年以降、そうした人たちが、高コレステロールや高血糖による病気が発症する年齢のゴールデンゾーンに入っているのです。
そうした傾向を踏まえながら、高コレステロールと高血糖に加え、高血圧まで管理すれば、冠動脈の疾患による突然死は大幅に防ぐことができます。
天皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」