役に立つオモシロ医学論文

既婚者は独身者より長寿?

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「結婚している人は、そうでない人に比べて寿命が長い」という研究は数多く報告されています。結婚して子供が生まれると、生活リズムが規則正しくなり、生活習慣がより健康的になる、という側面もあるかもしれません。とはいえ、報告されている研究の多くは海外での研究であり、その結果が日本人に当てはまるかどうかについては議論の余地があります。

 日本人を対象に、既婚者と未婚者を比較して死亡のリスクを検討した大規模観察研究は2007年に報告されました。この研究は生物医学分野のオープンアクセスジャーナル「バイオメド・セントラル」の公衆衛生専門誌に掲載されたもので、40~79歳の日本人男女、9万4062人を対象に、約10年にわたり追跡調査したものです。

 研究開始時にアンケートを行い、婚姻状況(「既婚」「死別」「離婚」「独身」)を調査しています。なお、解析にあたり、結果に影響を与えうる、「年齢」「喫煙習慣」「飲酒習慣」「高血圧」や「糖尿病」の既往などで、統計的に補正しています。

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青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。