日本の研究施設が旅行前、旅行中、帰宅後に、旅行者の血圧、ホルモン値、脳波などのデータを計測したところ、さまざまな病気の予防につながることが分かったのです。そのため、慢性疾患、軽度認知症、ストレスからくるうつ状態の人などに、旅行を奨励する医師が増えてきています。
旅行者は、前日から幸福感や充実感が高まり、出発時にはがん細胞を攻撃するナチュラルキラー細胞が活性化。細胞を錆びつかせる活性酸素を取り除く酵素(SOD)も増加します。
旅行中はリラックス時に高くなるα波が増え、ストレスホルモンのひとつ「コルチゾール」の分泌を低下させるなど、深いリラクセーション効果が表れます。胃腸の働きを弱めるストレスホルモンの分泌を、旅行が減らしてくれるのです。
さらに、幸福感や充実感は帰宅後2日目に最高値に高まり(ピクニック効果)、それまで抱えていた仕事や家庭の悩みが小さなものに思えたり、怒りや敵意が減少したりもします。
夏に受けたストレスで疲弊した胃腸は、秋にも不調を招きます。早い段階で回復させるため、積極的に旅行を活用しましょう。
夏バテ胃腸は秋口に立て直せ