気象予報士の医師が教える“病気予報”

低気圧が腰痛・関節痛の原因に 「体操と保温」で痛み対策

体操することで血行が良くなる(C)日刊ゲンダイ

 秋雨前線が停滞し、ぐずついた天気が続くと、腰痛や関節痛などの持病が悪化することがあります。

 平成25年厚労省の国民生活基礎調査によれば、自覚症状の訴えの割合は、男性では「腰痛」が第1位、「手足の関節が痛む」が第5位、女性は「腰痛」が第2位、「手足の関節が痛む」が第3位でした。つまり、腰痛・関節痛は、まさに国民生活病の代表格といえるでしょう。

 低気圧が腰痛・関節痛などの痛みの原因となりうることは、以前、このコラムで解説したとおりですが、気温の低下が重なると、血管が収縮し血行が悪くなるので、発痛物質などが局所に停滞し痛みがより発生しやくなります。ですから、猛暑と残暑が過ぎて低温・低気圧が続く秋雨前線の時期は、要注意なのです。

 対策としては、無理のない範囲で、体操と保温をお勧めします。体操することで血行がよくなり発痛物質などが流れ出やすくなりますし、保温することで血管が拡張して血流がよくなるからです。痛み始める前から対策を始めてみてはいかがでしょうか。