今年の台風1号は7月に発生しました。1951年以降、過去2番目に遅い発生です。ところがその後は日本本土への台風の上陸数が増えています。
台風が発生、上陸すると、気圧が下がり天気は暴風雨となります。それに比例して頭痛などの体調不良を自覚する人が増える傾向にあります。また、台風は大量の暖かく湿った南寄りの風を引き込み反時計回りに高スピードで回転させるので、広範囲の地上の大気が撹拌(かくはん)されます。そうすると、さまざまなアレルゲンが大気中に舞い、喘息(ぜんそく)発作が誘発されやすくなります。
喘息は、アレルギー素因によるアトピー型と、そうではない非アトピー型に大別されます。前者は小児、後者は高齢者に多いという特徴があります。発作が起きてしまうと薬に頼るほかなく、放置すると生命の危険があります。
喘息の予防は、アレルゲンや冷気を吸い込まないことが重要です。
夏に大量発生したダニの死骸などがハウスダストとなりアレルゲンとして空気中に舞い上がりますので、部屋の掃除や空気清浄をこまめに行うとよいでしょう。寒暖差が激しいときなどにも、マスクが有効です。風邪をひくと喘息が悪化するので、体調管理に気をつけましょう。
気象予報士の医師が教える“病気予報”