しかし、日本で尊厳療法を行おうとしたところ、対象者の大部分がこの治療を拒否したという研究結果が報告されています。
「死ぬことが分かっているのに、どうしてわざわざこんなことを勧めるのか」「死について考えたくない」というのが、主な拒否の理由だったようです。自分自身のこととして考えてみても、死が迫った状況で、他人に改めてこれまでを話すというのはむしろ気が重い感じがします。最後はやはり本当のことを言わなければ……みたいな感じがしてしまうのもイヤな気持ちがします。
死が迫った時こそ、死をとりわけ問題にしないという日本人の対応方法は、意外にいい方法なのかもしれません。
数字が語る医療の真実