本当は怖い!歯の病気

人によって進行に違い 歯周病になりやすい人の共通点

糖尿病や骨粗鬆症の人は注意(C)日刊ゲンダイ

 Pg菌は、付着能力が強力で、バイオフィルム形成を後押し、その毒性により骨を溶かし、悪臭を放つ。Td菌は歯周組織や血管の中に侵入して増殖する。Tf菌は女性ホルモンによって発育が促される歯周病菌で、思春期や妊娠中の女性の歯肉炎の原因となることが知られている。

「この中で特に注意したいのはPg菌です。悪性度が高く、通常の5倍の速さで歯周病が進行するといわれています」

 また、歯周病菌と戦う能力=免疫力は、病気持ちの人は低い。特に気をつけたいのが糖尿病や骨粗鬆症の人だ。

「調査により違いがありますが、糖尿病の人は、そうでない人に比べて、おおむね2倍近く歯周病になりやすいことが報告されています。高血糖による血管障害により、歯肉の血流が悪くなって歯周組織が酸素や栄養不足になるうえ、全身の免疫低下により、歯周病菌が繁殖しやすくなります。また、唾液の分泌が減り、制菌作用が衰えるため、虫歯菌の動きはますます活発になるのです」

2 / 3 ページ