本当は怖い!歯の病気

妊婦の歯周病は孫まで苦しめる

(提供写真)

 なぜ、歯周病の妊婦は早産になったり、低体重児が生まれたりしやすいのか?

「歯周病菌が引き起こす炎症に対して人は免疫組織が働き、サイトカインを放出して歯周病菌から我が身を守ろうとします。その代表的物質がプロスタグランジンという物質です。この物質の血中濃度が高くなると、胎盤を刺激します。すると、出産の準備ができたと勝手に判断して子宮を収縮させ、早産させる可能性が出てくるのです」(市川副院長)

 実際、プロスタグランジンは陣痛促進剤としても使われている。つまり、歯周病の妊婦は、常にプロスタグランジンにさらされ、早産リスクに悩まされるというわけだ。

 子宮収縮が繰り返されれば胎児への酸素や栄養を送る作業に影響が出て、胎児は栄養不足になる。

 ならば、しっかり歯磨きをすれば良さそうだが、妊婦はつわりのせいで歯ブラシを口の中に入れることも苦しくなる。

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