本当は怖い!歯の病気

歯を失うと何が起きるのか?

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「食べる楽しみがなくなり、食べる意欲も消失します。当然、栄養のバランスが悪化して栄養失調になります。しかも、歯が失われて噛みしめる力が弱まれば、唾液の分泌量が減り、菌を殺す力がなくなって虫歯が急速に進行します」(八重洲歯科クリニックの木村陽介院長)

 また、歯を失うと、言葉が不明瞭になる。奥歯だとハ行やラ行が発音しづらくなる。他の歯はサ行がうまく発音できなくなる。

「顔の形も悪くなります。歯周病や虫歯をほったらかしにして片側ばかりで噛んでいると、顔が曲がってきます。歯を失わないまでも歯周病が進行すれば、歯列が倒れてきて口元がゆがんでくる場合もあるのです」(市川歯科医院の市川麻里江副院長)

 なにより恐ろしいのは歯を失い、噛めなくなって歯への刺激が減ると、脳への血流が減少し、認知症の可能性が高まることだ。

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