気象予報士の医師が教える“病気予報”

「寒暖差アレルギー」は花粉症と間違いやすい

この季節は朝晩の気温差も大きい(C)日刊ゲンダイ

 南からの暖気と北からの寒気がせめぎ合う季節の変わり目になると、大気が不安定となり、さまざまなアレルゲンが大気中に浮遊しやすくなります。また、朝晩の気温差も大きくなってきます。このようなアレルゲンや気温差に体が反応してしまうことがしばしばあります。

 アレルゲンに反応する病気としては、ぜんそく(とくに小児)やアトピー性皮膚炎などがあります。気温差に反応する病気としては、ぜんそく(とくに高齢者)や寒暖差アレルギーなどがあります。寒暖差アレルギーとは、血管運動性鼻炎のことをいい、暖かい部屋から寒い外に出たときなどに鼻水が出るのが典型的な症状です。温度差に鼻粘膜の血管が反応してしまうのです。花粉症などと間違えられることがあるので、注意が必要です。

 アレルゲンや気温差に体が反応してしまうのを回避することは難しいのですが、反応を小さくすることは可能です。アレルゲンを避け、気温差を感じないようにマスクや適切な服装を身につけることが重要です。また、反応の大きさは体調にも影響されますので、規則正しい生活と十分な睡眠を心がけ、体調管理にも気をつけましょう。