客観的根拠なく診断困難…“エセうつ病”で注意すべきこと

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 うつ病は精神症状と身体症状の両方が見られるので、睡眠障害、食欲不振・過食、倦怠感なども確認する。

 言い換えれば、治療がうまくいっていると患者側が感じられず、受診時に精神症状だけを問われたようであれば、その診断は正確ではないかもしれないのだ。

■本当にうつ病か

 うつ病と診断され、適切な治療をきちんと受けているにもかかわらず、症状がなかなか改善されない場合は、別の疾患かもしれない。

 特に意識したいのが、女性の更年期障害と双極性障害だ。

「まず、更年期障害を発症しやすい年齢は、うつ病を発症しやすい年齢でもあります。しかも、症状が似通っている。次に、双極性障害はうつ状態と躁状態を繰り返す疾患で、躁状態が派手でなく期間が短いタイプでは躁状態が見逃され、うつ病と診断されるケースが少なくないのです」

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