妻が「末期がん」になったら

<2> 受診日は夫も同行すべきか?

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 平凡な日々を送る家庭に、突然、降りかかってくる“妻のがん告知”。夫たちは、松田さんでなくともショックを受けて、気が動転し、妻の病状はこれからどうなるのかと不安に襲われる。

 日本対がん協会が、06年からがん患者やその家族を対象に無料で実施している「がん相談ホットライン」([電話]03・3562・7830)には、昨年度、1万2168件の電話相談が寄せられた。月平均1000件を超えた。1回の相談時間は原則20分だが、中には60分以上に及ぶ相談もあるという。“わらにもすがりたい”相談者たちの必死の思いが伝わってくる。

「相談内容は、ホットライン開設以来、『治療』に関する相談が最も多かったのですが、昨年度初めて、わずかながらですが『不安など心の問題』に関する相談が一番多くなりました」(広報担当者)

 治療法や症状・副作用などについては、確立されている部分が多い。ネット情報もある程度、参考にできる。だが、病に倒れた妻の心のケアとなると、これといった決定打はないに等しい。

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