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【アレルギー疾患の漢方】日本医科大学付属病院東洋医学科

右は高橋秀実教授(C)日刊ゲンダイ

 さらにアレルギー性疾患の場合、2つの漢方薬を組み合わせると併用効果で、より高い有効性が見込めるという。どの漢方薬を組み合わせるかに関しては、テクニックを要する。

「長期化し、気温変化の激しい季節の変わり目に症状が強いアレルギーの病態は、東洋医学では体に熱っぽい部分と寒い部分が同時にできると考えられています。ですから、熱を取る漢方と冷えを取る漢方とを組み合わせて処方します」

 漢方薬には、エキス剤(顆粒)、錠剤、煎じ薬などがあり、保険適用外のものもある。保険適用外薬を使う場合には、混合診療にならないように診療日を変えて処方する。漢方薬の代わりに鍼灸(保険適用外)を併用することもあるという。

 西洋薬を減らしたい、やめたいような場合、東洋医学の治療を検討してみてはどうだろうか。

■データ
 1910年開設の日本医科大学付属の本院。
◆スタッフ数=医師9人、鍼灸師6人
◆年間患者数=延べ約8500人
◆受診要件=紹介状必要、完全予約制
◆東京都文京区

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