米国では経鼻インフルエンザ生ワクチンの評価が変わった

 理由は、13~16年までの有効性データがはかばかしくなかったからです。同諮問委員会の報告によると「2歳から17歳までの効果(全型のインフルエンザを対象)は、13~14年のシーズンがマイナス1%、14~15年が3%、15~16年が3%」でした。マイナスとはワクチンを接種しなかった人の方が感染しにくかったという意味です。ちなみに、一般的な注射による接種の同期間の効果は60%程度でした。

 日本でも経鼻インフルエンザ生ワクチンの開発が進んでいますが、今後はブレーキがかかるかもしれません。

(松尾内科クリニック・松尾孝俊院長)

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