本当は怖い!歯の病気

がん、心臓病、肺炎…死に至らしめる病は歯周病菌に通ず

医療関係者の間では常識に(C)日刊ゲンダイ

 歯周病が全身の病気に深くかかわっているのはいまや医療関係者の間では常識だ。自由診療歯科医で「八重洲歯科クリニック」(東京・京橋)の木村陽介院長に聞いた。

 狭心症や心筋梗塞もそのひとつ。歯周病を患う人は、健康な人に比べて1.5~2.8倍かかりやすいという研究も発表されている。全身の血管を巡る歯周病菌が、いたるところの血管内皮細胞を傷つけることで動脈硬化が進むからだ。

「動脈硬化は血管が厚く硬くなり、血管の中が狭くなる病気です。かつてはコレステロールなど食べ物が原因といわれましたが、いまは細菌などが血管に侵入し、血管内皮にとりついてサイトカインを出し、血栓やプラークを作ることも原因といわれています。それがもとで心臓の筋肉に栄養を送る冠動脈が狭くなったり、詰まったりするといわれています」

 心臓弁に歯周病菌が感染することで心内膜炎になる場合もある。

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