役に立つオモシロ医学論文

つわりがひどいと流産などのリスクが低下

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 この研究は先行研究の後付け解析であり、この結果から因果関係を決定付けることはできません。しかし、つわり症状が健全な妊娠を促す可能性が示されています。

 つわり症状がひどいことは、妊婦さんにとってみればとてもつらいことでしょう。でも、つらい思いをした分だけ、健康な赤ちゃんが生まれる可能性が高くなる。そう考えることで、つらい症状を少しでも乗り越えることができればと思います。

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青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。