本当は怖い!歯の病気

洗口液は歯周病予防に本当に有効なのか

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 薬局やスーパーなどで目にする洗口液。その広告には「歯肉からの出血」や、「歯肉の腫れ」「口臭」などの言葉が並んでいる。

 いかにも歯周病に効果があるように思えるが、本当なのか?

「パッケージに『歯周病予防』と明記している洗口液の場合、ある程度の期待はできるでしょう。しかし、歯周病を完全に防いだり治したりはできません」

 こう言うのは自由診療歯科医で「八重洲歯科クリニック」(東京・京橋)の木村陽介院長だ。

 歯根面に付着した歯周病菌は、細菌の塊であるバイオフィルムで覆われている。そもそもその上からいくら洗口液を使っても、歯周病が完治するはずがない。

「バイオフィルムは歯の表面や歯周ポケットの内部に形成され、歯周病菌を守るバリアーの働きをしています。このバリアーを取り除くにはまず、機械的にこすり取らなければなりません。洗口液はあくまでも歯肉の上で効果を発揮するもので、歯周病を治すものではないのです」

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