スマホが医療を変える

数年後には人工知能が健康アドバイスする時代に?

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 スマートフォンの医療への活用が広がっています。先進的な病院では、院内でのスマホ利用が始まっています。医師やスタッフの通話とメッセージ交換だけでなく、電子カルテや検査結果の共有、CTなどの画像のチェック、手術室のライブ映像の配信などにも使われています。また、訪問看護の現場では、患者宅までの地図表示、バイタルデータの入力と履歴チェック、看護実施内容の入力などに使われています。

 医療機器の誤作動を心配する方がいるかもしれません。しかし、それは電波が2Gだったころの話。すでに2Gサービスは終了しており、いま使われている4G(LTE)の電波では、スマホを極端に近づけないかぎり、医療機器と干渉しないことが実証されています。

 我々の日常的な健康管理にも、スマホは急速に浸透しています。スマホと連動する「リストバンド型」や「腕時計型」の「活動量計」は、いまでは当たり前。「小型加速度センサー」や「心拍計」などが搭載されており、一日の消費カロリーをスマホ経由で丸ごとインターネット上のクラウドサーバーに記録できます。

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永田宏

永田宏

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。