年を取ったらクスリを見直せ

【COPD治療薬】「禁煙」で副作用が出た事例もあり要注意

 この事例では、体内のテオフィリン量が過剰になったものの、「吐き気」が強く出ただけで命に別条はありませんでした。テオフィリン製剤は、禁煙にも注意しなければならないのです。

 テオフィリン製剤を服用する場合、血液検査で「体内の薬の濃度(血中濃度)」を測定しながら使用することが勧められます。しかし、テオフィリン量の測定は頻繁に行われているわけではありません。服用中に体調が悪くなった場合は、血液検査で「薬の副作用なのか」どうかを判定することができます。気になることがあれば、医師、薬剤師に相談しましょう。

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中尾隆明

中尾隆明

1985年、愛媛県生まれ。愛媛県立南宇和高等学校を経て岡山大学薬学部を卒業。2008年からこやま薬局(岡山県)で管理薬剤師を務め、現在は企画運営部主任として各店舗のマネジメントを行っている。8月に著書「看護の現場ですぐに役立つ くすりの基本」(秀和システム)を発売。